2003年6月6日に楽天市場に”スピンギア”という名前で出店してから20年が経ちました。スピンギアのブランドのスタートからちょうど20年となりました。
スピンギアという名前になる前からヨーヨーの輸入や販売には関わっていて、私自身は1997年ヨーヨーを始めた年、学生時代からこの世界に飛び込んでいます。
スピンギアの20年には皆様にとってはあまり意味はないかと思いますが皆様に支えられて、当時は無くなると思われていたヨーヨー業界が20年以上、続いてきたのは感謝しかありません。過去に、多くのショップやブランドが出てきては消えている中、スピンギアとして変わらず、継続できていることは皆様のおかげです。
スピンギアの前身はターミネーターオフィシャルインストラクターというタイトルを得て、FAXやハガキでの通販事業からスタートしたDIPSという会社内でのヨーヨー部門でした。
ヨーヨーブームの真っ只中、子供の遊びが生業になるわけはない、多くの先人たちにブームの終焉予告とヨーヨーが消えるという話(経験談)をされた中、厳しい時期もありましたがヨーヨーコミュニティが持続的に発展できる環境が立ち上がったのは嬉しく思います。
いまでは多くの国内ブランド、ショップ、プロパフォーマーなど”ヨーヨー業界”を形成してヨーヨーで生計を立てている人たちが増えてきています。その中のほとんどの人がスピンギアのお客様、であった時期を経ているのは活動を続けてきた上での、誇りでもあります。
過去の状況からすると今はすぐにヨーヨー界が無くなるという想像はできないですが、熱意を持った人たちがいるからこそ続いているヨーヨーコミュニティーであって、当たり前のことと思わず、業界人としては、これがいつ無くなるかもしれないという危機感は常に持っておかないといけないと思っています。
スピンギアの名前の由来
ちょっと昔から遡ると、ハイパーヨーヨー前夜、元々ハイパーヨーヨーを仕掛けたHPKマーケティング(THPの本拠地でもあります)がハイパーヨーヨーを日本に持ってくる際に、ファルフォーク(レイダー、BC,トムクーン)、DIPS(ターミネーター)と3社を”オフィシャル”のスポーツヨーヨーとしてマーケティングをするというスキームを作りました。(当時のマーケティング資料は大切に保管してあります)
その中でDIPSは関係者にF1のチケットを手配したことがあるということ、ハワイつながりという社長の人脈でターミネーターヨーヨーを取り扱うことになりました。F1のグッズをメインアイテムとして取り扱っていたDIPSはターミネーターヨーヨーの取り扱いを1996年ごろ開始します。その後ハイパーヨーヨーブームの盛り上がりがあり、ヨーヨーのわかる人が必要だというということで97年に私がアルバイトとして入り、キャリアがスタートしました。(ここらへんは長くなるのでまたの機会に)
入社時をピークに、ヨーヨーブームは終焉を迎え氷河期に突入します。
2002年年末、会社の本業であったレーシンググッズ関連商品を楽天市場にて販売する店舗をオープンさせることになりました。ネット事情に明るかった私がオンライン事業の担当者となりました。
認知を進めることから始めたため、オープンからなかなか売り上げが上がらない中、ちょうど新春隠し芸で中山秀征さんを指導させていただいたタイミングでもあり、従来のお客様がいるヨーヨーなら売れるのでは?と試験的に本来はF1のグッズ販売店であるレーシングギア楽天市場店(現在は閉店)にてヨーヨーの販売を開始しました。
インターネット通販でヨーヨーが買える、楽天市場でポイントが使えるという利便性の良さもあり、気が付いたらレーシングギアの売上の大半をヨーヨーが占める状況になってしまい、ショップのブランディングとしても分けた方が良いという結論になり、レーシングギアのオープンからわずか半年でヨーヨー専門店としてスピンギアが独立する形になりました。
というわけでレーシング関連のグッズを取り扱う店だからレーシングギア、それのヨーヨー版だからスピンギア、というネーミングになりました。
ヨーヨーギア、としなかったのは明確な理由を覚えていませんが語呂がよくないとか、もあったかと思いますが”SPIN”と広義の意味でのスキルトイを包容できるネーミングになったことはその後の大きな財産となりました。
ヨーヨーだけにこだわらず、その時代のニーズを汲み、時には会社としての生存戦略として、あるいはヨーヨーを広めるための手段としての他のスキルトイの活用などヨーヨー専門にしなかったことでヨーヨー界にとってもプラスとなる多くのシナジー効果を得られたと思っています。
中野に出店した時もブームでもないタイミングの実店舗のオープンなんて、とやや消極的ではありましたが皆様の支持を受けてすぐに店舗拡大となりました。(実店舗スピンギアの歴史はこちらにまとめてあります)
いつの時代も最初の一歩を踏み出してはいますが二歩三歩と続くのは、皆様のご支持があってからこそ。これからもパイオニアとして道を切り拓きながら皆様にスキルトイをより楽しんでいただける環境作りをしていきます。
スピンギアの20周年となる今年のスピンギアカップ、いままでの集大成を味わっていただけるようにして参ります。イベントにも是非遊びにきてください。
株式会社そろはむ 代表取締役社長 長谷川貴彦