※創業祭(決算セール)をする理由について書いています。これを読んでもお買い得にものが買えたりすることはないのでスルーしていただいても大丈夫です。
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近年のヨーヨーはメタルヨーヨー黎明期と比べるとデザインが洗練してきていてハズレ、と呼ばれるようなヨーヨーがほとんどありません。以前は、見た目が良さそうなのに手にしてみたら使いにくかったりクセ強め、というのが多々ありました。また以前であればハズレ、とされていたようなスペックで、あえて狙って作られてクセ、として楽しむ流れも出てきています。
スペックやある程度の事前情報、ブランドに対する信頼などでインターネットでのヨーヨーお買い物リスクは劇的に改善してきています。
しかし、どんなにいいヨーヨーでもほぼ毎週新作が登場し、ヨ算が無限にあるわけではないこの状況、スピンギア的にはとてもいい、と思って仕入れても売れ残ってしまうヨーヨーが出てきてしまいます。また一度売れ残ってしまうと怒涛の新作ラッシュに埋もれてしまい、見返られることなく、棚の肥やしになってしまいかねません。
例えば、3年前に発売されたヨーヨーの多くは、今見てしまうとトレンドから外れていたり、存在そのものが忘れ去られていることもあります。今回セール対象の、発売から1年前後の新しめのヨーヨーなら、いまのフレッシュなうちにお買い得な値段で手にできるのであれば、十分に価値があると考えています。
スピンギアは創業当時、ヨーヨーブランドが少なかったこともあり、持ち込まれた製品は有名無名問わず、全てウエルカムで仕入れ、ブランドの立ち上げと一緒に成長していこうという姿勢で運営していました。キテイストリングが立ち上げの時から取り扱ったり、CLYWやC3を日本で公式に最初に取り扱ったのもスピンギアでした。世界最大級の品揃え、を当時は標榜し、実際に市場にあるヨーヨーのほとんどがスピンギアで手に入る、という時期もありました。
その後、ヨーヨー業界が大きくなり、ブランドも副業のブティック系から専業のヨーヨーメーカーまで数が増えていく中で取捨選択をせざるを得なくなってきています。ヨーヨーショップスピンギアはセレクトショップとして選択肢を絞り、また自社のブランドをもつ、メーカーとしての活動へシフトしてきました。
ヨーヨーを仕入れる際の一つの指標に、売れるから仕入れる、だけではなく、ブランドオーナーの思いや、ブランドの方向性として今後も一緒に成長してヨーヨーコミュニティーの発展に寄与していけるかというところも加味しています。
ヨーヨーの新製品案内が来た時にちょっと奇抜すぎたり、これってどうなのかな、と思いつつ、仕入れたものがあってそれはもののよさ云々ではなく、我々の情報発信力の足りなさもあり、在庫として残ってしまっているものもあります。またスペック、性能共によいのに知名度がないだけであまり知られていないブランドやヨーヨーもたくさんあります。
また単純に需要予測ができておらず、仕入れる数が多かったという理由でセール対象になっているものもあります。
セール品=売れ残りだからよくないヨーヨー、ということではないことを声を大にしてお伝えしたいです。
ヨーヨーが好きで始めたこの会社でヨーヨーを割り引いて売る、というのは定価で買ってくださったお客様に申し訳がないし、メーカーに対しても価格を崩すことはできるだけ避けていきたい気持ちはあります。また自分自身、ヨーヨーの価格を割り引くということはそのヨーヨーの価値が定価分無い、といっているようで残念な気持ちになります。
ただ割り引くことで手にしてもらえてそのブランドや製品が知られることで次の新製品に期待を持ってもらえるのでは無いだろうかという思いがあります。期待しない思わぬ良い出会い、をこの機会にしていただきたいです。
スピンギアはできるだけ無意味なセールや割引を行わずにヨーヨーの楽しさを商品の販売を通じて広めていく気持ちで運営しています。一方で、会社として1年に一回決断をしないといけない時があります。
さまざまな会社で決算期セールが行われていますがスピンギアが決算期セールを行うのは1年に一度、眠っている在庫を放出し、棚スペースを開けることでまた新しい可能性のある商品を仕入れることができるようにすること、にあります。また会計上も在庫残高が少ない方が健全な経営として銀行の評価も得られるため資金の融資を得やすくするという面でも経営上の判断としては必要になってきます。経営の健全化は末長くヨーヨー界を支えていく上で、生き残る、ということにつながります。
また一年に一度、日頃からご愛用いただいているお客様に対しての感謝の気持ちを込めた還元セールという側面もあります。年末年始の福袋は中身がブラインドでお客様とショップ側の駆け引き、のような部分もありますが商品を指名して買えるそろはむ大創業祭、とくにカウントダウンセールは60%OFFまで行ってしまうと完全に赤字です。毎月閉店セールをやる靴屋さんではありませんが、セールで利益を出すということはなく、文字面だけの赤字覚悟、でもなくて完全赤字セールとなっています。
ヨーヨー業界は元々消費者とショップ側の距離感が近く、スピンギアも上場企業ではありませんがヨーヨーをしていてスピンギアを利用していただいている皆さんは同じヨーヨーという趣味を楽しむ仲間=株主的な存在だと考えています。一年に一度、お祭り感覚で、出資金(注文)に応じた配当(割引やポイント)を楽しんでいただきたいと考えています。
短期的にセールで赤字になったとしても、倉庫内のスペースが空き、また次の新商品を仕入れていくことができる準備ができると考えるとマイナス面だけではなくなります。
これを定期的にやってしまうとそもそもヨーヨーを定価で買うことがバカらしくなってくるし、変わったヨーヨーはすぐに買わないで待てば値段が下がるというような空気感を作ってしまうとヨーヨー業界全体にとってもマイナスです。そろはむ大創業祭は1年に一度、決算期末に短期間で期間を限定して行う幻のようなセールです。
泡沫の夢、としてお楽しみいただき、10月1日からはまた日常に戻っていただければと思います。
26日直前までセールアイテムの精査をしています。明日また内容が変わっている可能性もありますのでぜひ期間中は毎日ご覧ください。