のっぽです。いよいよ今晩、私のシグネチャーモデルが発売されます。自身のスタイルの変遷と今回のシグネチャーモデルにたどり着いた経緯を振り返ってみたいと思います。
トールを使い始めたころ(2015年世界大会ごろ)はエレクトリックファンをベースにした「右手でダイスを操り、左手でヨーヨーをコントロールする」といった感じの技を大会で多用していました。
そのため糸のセッティングは他の選手と比べても、長めだったと思います。(糸が短いと右手と左手の間の距離が短くなってしまい、糸が干渉しやすくなってしまうため)
しかし、2017年から19年にかけてビースティング系やロック系(ストリングを巻きつける)の技が増えてきたことで、糸の長さはグングン短くなっていきました。
具体的に数値で言うと2015-2017年前半あたりは110cmぐらいだったのに対し、去年のSJのころには91-2cmくらいになってました。
糸が短くなったことで、ダイスの動きを切り替えるスピードがあがったり、片手でヨーヨーとダイスを操る技(プロペラやビースティング、チョップスティックコンボ)などがよりスムーズにできるようになりました。
・現在のセッティングについて
ストリング:Anonymous Strings Regular Fat(green) 88-89cm
パッド:JOKER pad(slim/60) or HKMT Equipment Grip-C or PoryKon Pad (glay)
ベアリング:YYE 10 ball bearing or NSK DS Bearing
また、どんどんビハインドのトリックが増えていったなって思います。5Aを始めて割と最初の頃からビハインドプロペラやビハインドのトラピーズスイッチをフリースタイルに取り入れていたのですが、2016年にビハインドのホリゾンタルから入るホリゾンタルコンボを作ったのを皮切りに、ビハインドとノーマル(普通に身体の正面にヨーヨーがある状態)をいったり来たりする技が増えていきました。
・大会に出始めて1年後くらいのフリー
1分11秒あたり:ビハインドプロペラ
3分11秒から:ビハインドのトラピーズスイッチ
・2016年全国大会で決めたビハインドホリゾンタルコンボ(2分53秒から)
・その後開発したビハインドトリック
https://www.instagram.com/p/BH2B6dJDbDV/
https://www.instagram.com/p/B-j7oQ7BcRG/
今になって思うと僕のビハインドトリックを多用するようになったのはイシダヒデオ選手の影響が大きい気がします。
こういった死角でヨーヨーをマウントさせる技にはボディの幅が広いOdinだとやりやすいです。
・フリースタイルを作る上で意識していること
昔からずっと意識しているのは「高い完成度の演技が披露できるようにすること」と「自分が気持ちを込められる好きな曲を使って構成を作ること」ですね。
・自分の中で過去1決まったと思うフリースタイル
時々、流行ってるJ-POPを使ったりするのですが、もともとイシカワソラ選手やキドシンヤ選手、オギリョウタ選手などのボカロ曲を使ってた演技に憧れていたこともあり、ボカロ曲を使わせていただくことが多いです。
2015年の10月に製品版のトールを使用されてから、2017年の全国大会までの1年半の間“ずっと同じ個体”をメインで使ってきました。
1種類の機種を1年以上使い続けてる5Aプレーヤーは多いと思うんですが、“1個体を5Aで1年以上メインで使い続けてる人”ってなかなかいないんじゃないのかなって思います。しかも2016年は自分の中で結構たくさん大会に出たなって思う年なので、本当に“頑丈さにこだわった機種”だったからここまで使い続けられたんじゃないかなと思いました。
・そしてついにトールの限界が、、、
トールできつくなってきた感じがするフリーは2018年の新潟ヨーヨーコンテストのX部門ですね。
前半1分半あたりまでほぼノーミスだったのですが、後半のホリゾンタルコンボのパートに入った瞬間にミスの連発でした。特に交換した後のビハインドのホリゾンタルコンボの途中の乗せミス(2:59秒あたり)は幅の広いオーディンを使ってたら決まってたかもしれません。。。
しかも、この年の世界大会でオーナーに会った時にレインフライⅢを支給してもらったのですが、世界大会開催中なのに「トールよりこっち(レインフライ)の方が回転力高いかもしれない」と思ってしまったこともありました。
https://www.instagram.com/p/BmaQBaWnntb/
そのことからってわけではないですが、新潟ヨーヨーコンテストの1A部門ではトールではなくレインフライで参加しました。
・最後に
トールで戦い続け、ようやくのアップデートをしての新機種です。
Odinも機種としてはもちろん、1つ1つの個体と大事に長く付き合える相棒になればと思っています。