【開発秘話】9/25 0時販売開始! ヨーヨーエンパイアより植前選手の新シグネチャーモデルが2機種登場!

ヨーヨーエンパイアよりのっぽこと、植前選手のシグネチャーモデルが登場するぞ!スピンギアが図面作成に関わり本人の要望を取り入れた形での登場だ。
いままでも、スピンギアが日本のヨーヨーエンパイア正規代理店として、チーム加入、前作のシグネチャーモデルトール開発と様々なやりとりをしてきたが、今回のProjectはそれらの集大成といえるだろう。

THOR発売時のブログ

さあのっぽよ!
今回のシグネチャーモデルの開発ストーリーや強みを存分にアピールしてほしい!


最初に今回のシグネチャーモデル開発についてエンパイアに相談したのは2019年の年末ごろでした。
それまで自分のシグネチャーモデル一作目の“Thor(トール)”を2015年の世界大会から使用してきたのですが、2019年の世界大会前に支給してもらったのを最後に「メーカー側で支給できる在庫が無くなってしまった」と連絡を受けました。
そこで私は「来年の全国大会か世界大会には、新しい機種で出たい」と連絡したところ、「新しいシグネチャーモデルを作成しよう」という事になりましたので今回はその新シグネの紹介をさせてください!

前作のトールはサンダーボルトをベースに、M5軸を採用して軸貫通 &7075製にすることで強度をアップに主軸を置いたモデルとして誕生したヨーヨーだったな。
気に入った既存の1Aヨーヨーデザインを元に、カウンターウエイト用に特化させるという手法でシグネチャーモデルを作成したわけだが(この方法は比較的早いスピードで開発ができることがメリット)

しかし今度は完全な新設計モデル。長い年月同じヨーヨーで戦い続けたのっぽの経験とこれから戦うための性能を盛り込んだ完全新設計ヨーヨーがついに誕生となるわけだ!!

ThorのPV

今回の新モデルは5Aに特化したコンセプトのヨーヨーだと聞いているが、5A機種に求められる物はなんなのか?、また、開発に当たってこだわった点を聞かせてほしい。

主にこだわった点は以下の2点です

ポイント1
・5Aでの使用を想定した耐久性のある【頑丈】な機種であること 落としても歪みにくい、ホリゾンタルでも軸が折れにくい(壊れないのは不可能なので)

ポイント2
・ビハインドやホリゾンタルなどの大技がきめやすい【幅が広め+外装タイプのバイメタル構造】の機種であること

やはり過酷な環境で使い続ける5Aスタイルの特性上、頑丈なヨーヨーであることが必須でした。前作トールが非常に頑丈だったのと、カウンターウエイトの持ち方で、キャッチした時に親指がフィットするストレート形状がとても気に入っていたので、考え方のベースには前作のトールがあります。

トール発売から時間が経ち、最近のフリースタイルで“見せ場”としているビハインドトリックやホリゾンタルトリックなどの技で、ややストリングに乗せづらいと感じていました。実際に2020年の九州大会では決めることができませんでした。
高度に進化したビハインドトリックは、一瞬死角でヨーヨーをマウントし、その勢いでダイスを切り返す難易度が高く、トールで対応しきれなくなりもっと幅が必要だと感じていました。

 

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いろいろ考えてるうちに「ステンレスってチタンより安くて硬そうだから、フルステンレスで幅広のトール作ったら強度の問題も解決できて大会でもガンガン使えるんじゃないか?」と思いついてしまったので、ひとまずエンパイアにフトールの設計のまま幅を広げたフルステンレス機種を作ってと提案してみました。

いきなり思い切ったな。 で、どうだった??

2ヶ月後「あなたの考えたデザインだと100gを超える」といわれましたw

「あ〜、そんなにステンレスって重いのか」〜とはじめて金属の比重の違いに意識が行きました。
そこから半年後に「こちらでステンレスに最適化して図面を作ってみました。」と図面のデータを送ってくれました。

しかし、幅広をリクエストしていましたが、その図面のヨーヨーの幅はトールと同じ44mm程度でした。
リム部分を薄くして幅を48mmくらいに調節してもらい、2020年の年末ごろについにフルステンレス機種の1stプロトが完成しました。

ただ、この1stプロト 形状はすごく気に入ったのですが以下の問題点がありました。

・ステンレスで大きな機種を作るために全体が薄くなり、ボディ外周部分が軽すぎて回転の粘りが足りない
・薄くなっているため、強度が弱く5Aで使うのには耐えきれない

これでは最初に考えていた自分のシグネチャーモデルのコンセプトと合わないと思い2ndプロトの図面を再度スピンギアに依頼しました。

シグネチャーモデルを作るやり方はいろいろある。
究極は図面を引いてメーカーに依頼という形になるが、これはかなりの経験が必要で非常に難しい。
のっぽの場合、前回は既存機種の”改良”でトールにたどり着いたけど今回は、アルミと超々ジュラルミンの差ではない密度差のある素材に変えようとしたことで、素材特性の違いなど今までのノウハウだけでは乗り越えないといけない課題がいくつかあって、最終的には相談に来てSGで図面を作る方向になったんだよね。

「フルステンでのっぽの必要なコンセプトをおさえた戦える機種は作るの難しいよ」と事前に伝えてはいたのでこの軌道修正は織り込み済みだったわけだけども、ステンレスがいい、という気持ちを理屈だけで打ち消すよりはのっぽのために開発してくれるというメーカーのバックアップ体勢を利用して、プロトタイプを作ってもらえたから納得して次に進みやすかったのではないかと思う。

ただフルステンというコンセプトは非常に面白い。5A競技で使用することに向いていないだけで、ヨーヨーの素材やデザインの多様化の中で突き詰めたら可能性を感じる試みだと思っている。取捨選択の中で”戦う”ということを優先しただけで、フルステンレスがだめ、ということではないのでこれからもいろいろな可能性を楽しませてほしい。

いろいろあって・・・
図面をたくさん引いて試作をたくさんしたい、というのはあるのですが、一度ステンの試作を見てもらってから、5Aで戦えるモデル、という機種を作るならバイメタルしか無いと思いその方向でのっぽを説得(?)して行きました。

1stプロト(オールステンレス)の形状は気に入っていたのでそれを元にバイメタルの2ndプロト(バイメタル)を作成しました。
ヨーヨーエンパイアの製造技術がトールの時とは段違いに良くなっているのでインナー固定ベースで外装タイプのリムウエイトにしても強度を保つことができるようになりました。(トールはインナーのやや奥目に設置する形を取っていました)
バイメタルの2ndプロトは回転力も問題なくトールに近い操作感で動かしやすかったので、これを元に最終形態の“Odin”(オーディン)としてリリースが決定したわけです。

一度、”試しで作る”という本当の意味の試作を経て、気持ち的にも、性能的にも納得の行くモデルに仕上がったということだな。
のっぽの場合ブレが出ても、ヨーヨーを壊れるまで使い込むレベルの練習しているので耐久性に特に強いこだわりも頷ける。使いやすい1A機種を5Aに使うというケースも多いが、落下の衝撃を考えられてはいないのでブレがでたり、壊れやすいという問題から逃れられない以上、5A専用機の強みとなるだろう。

のっぽはどういうプレイヤーにこのトールをオススメしたいと思っているのか教えてくれ。

わかりました

オーディンは5Aプレーヤーで強度の高い機種を探してる人はもちろんですが、1Aでも高いパフォーマンスを発揮すると思います。

・インナーリムのヨーヨーを気に入って使っているけど、技の成功率を上げるために幅の広いヨーヨーを使いたいプレーヤー

・幅の広いモノメタルヨーヨーを使ってるけど回転力が足りなくてコンボが伸ばせないプレーヤー

・幅の広いバイメタルヨーヨーを使ってるけど、投げ出しが重くて動かしにくさを感じてるプレーヤー

の皆さんに是非試してみて欲しいです。
きっとインナーリム特有の操作感と大技を決めやすいワイドボディを兼ね備えたオーディンがあなたのフリースタイルを高みに至らせてくれると思います。

 

通常だとここで話が終わるシグネチャーモデルですがこのあと、スピンオフで伏線の回収があります。

大会に出為のモデル オーディンは完成したのですが、シグネチャーモデルで本当にやりたかった1stプロトの今まであまり存在しなかった“フルサイズのフルステンレスヨーヨー”が持つ独特の操作感をずっと僕は引きずっていました。
そのことをエンパイアのボスに相談したところ「最初に描いた44mm幅の図面なら強度と回転力の問題を解決できるかもしれない」と言われました。そしてその図面を元に3rdプロト(オールステンレス)を作成してもらうことができました。

3rdプロト(オールステンレス)は1stプロト(オールステンレス)とは比べて回転力もあり、またトールとほぼ同じ形状のためオールラウンドに扱いやすいヨーヨーになりましたになりました。

フルステンレス機種の”THOReST“と言う名前は1stプロトの図面が送られてきた時点で着想していて、「フルステンレスだから”SS“か”ST“とか付けたいな」とか考えてました。そして、トールを考えた時にかけていた“Tall”と言う英単語の最上級“tallest”と”Thor evolved by STainless steel(ステンレスで進化したトール)“をかけて”THOReST(トーレスト)”と言う名前が決まりました。

THOReSTは、トールを使ってくれていた人だけでなく、ステンレス製のヨーヨーに興味のある方はぜひ使ってみてくださいね。

実用性、戦う、と言う意味ではバイメタル一択になりがちな昨今なのですが本人のこだわりの根っこにステンレスというこだわりがあって、今回のような2つの分身が生まれる結果になりました。究極のヨーヨーが存在しないように、シグネチャーモデルもいろいろな取捨選択を繰り返した一つの結果に過ぎない中、2つの選択肢が形になって世の中にでたのは珍しいと思います。

この2機種は9/25  0時販売開始!ぜひぜひチェックしてもらいたい!
実は他にもエンパイア新商品があるので別記事で詳しく紹介していきたいと思う。

それではまた!