PEAK2発売にあたりノダ氏にインタビュー!

ノダです。Peak2が発売!ということでSGブログには久々の登場です。

Peakってなんで伝説の機種だったり、プレミアム機種になってるんでしょうか?Peakについて教えてください!

今から11年前の2006年、Caribou Lodge Yo-Yo Works(現在の正式社名はCLYW)を立ち上げたChiris MikulinとPaul Wallaceは自分たちの好きな機種の要素を取り入れた最高のヨーヨーを作ろうとしていました。
そして数々のプロトタイプを経て、同年12月に発売されたのがCLYWの原点にしてデビュー機種、Peakです。

#tbt #clyw10years

A photo posted by CLYW – Caribou Lodge (@clyw) on

当時人気機種であったHitman(YoYoJam)やF.A.S.T. 401k(YoYoFactory)などからヒントを得てデザインされたPeakは、実用的な機種としてはもちろん、業界でも珍しいシリコン充填式のレスポンス搭載や手作業による美麗な塗装などの要素も話題となり、発売してまもなく各ショップに入るたびに即完売する超人気機種となりました。

2009年に惜しまれながらも3rdロットで生産終了となったPeakは、今日に至るまでコレクター間で高値による取引が続けられており、ヨーヨー関係者の中でも存在は知っていても手の届かない「幻の機種」という位置づけになっていました。

確かに。ヒットマンはなんとなくわかりますが、401kは見落としてました。エッジが高い分、中心にウエイトを集めた重量配分が取れるのでローエッジ、ホリゾンタルを意識した近年のトレンドとは違う一定のファンが居るガッツリまわる感じが出せるんですよね。

そんなPeakは生産終了後もCLYWチームの中では人気で、大会や動画でも度々使用されています。
実は2010年全米チャンピオンSebastian Brockが使用していたのも3rdロットのPeakでした。今みてもかなりカッコイイです。


カリブロッジ10周年を迎えた2016年12月、多くのヨーヨーファンが待ちわびていた機種が発表されました。公式ストア限定での販売だったのでスピンギアでもどうなるんだろう?とヤキモキしてました。復刻プロジェクトでありながらも今のトレンドに合わせた調整が施されたPeak 2は、CLYW 10周年モデルとして公式ストア限定で販売されるもすぐに完売。

またしても伝説の機種となってしまうのか・・・と思いきや、2ndロットは各ヨーヨーショップで販売される事になり良かったです。
CLYWの原点であり、ChiefやCanvasなど過去10年の代表的なCLYW機種のデザインにも影響を与えたPeakがこういった形で進化を遂げて日本でも販売されるのは、CLYWファンには最高のニュースですし、全ヨーヨーファンにとっても見逃せない機種だと思います。

今回、28StoriesやAshBerryなど伝統的なカラーが発売されてるんですが、BBBカラーについて背景を説明してもらっても良いですか?

■BBBカラーについて

Black Bip Bopカラー(通称BBBカラー)は、毎度塗装・カラーにこだわるCLYWを語る上では欠かせない要素です。
2006年にスプラッシュカラーを導入し、メタルヨーヨー業界の常識を覆したCLYWですが、その数年後発表されたBBBカラーは恐らく自分だけではなく、世のヨーヨーファンに大きな衝撃を与えたと思います。
当時スプラッシュカラーのヨーヨーは大体2~3色のカラーを組み合わせたものが多い中で、このBBBカラーは地のカラーを入れて5色(黒、ピンク、黄色、緑、青)使っています。こんな色数を使用しているスプラッシュカラーは、昨今のヨーヨーメーカーでも恐らくCLYWだけではないでしょうか。
さらに、このカラー、塗装の難易度の高さとCLYWのポリシーにより、各モデルで1ロットのみ、しかも10個前後の生産数と決まっています。
もちろん超人気カラーにつき、このカラーのCLYW機種を巡って毎度ネット上で激しい争奪戦が繰り広げられるのですが、
大量生産や再生産が当たり前となってきているヨーヨー市場でこのBBBカラーを出し続けるところにCLYWらしさを感じますし、設立以来実用性とアート性の両立を目指したヨーヨー作りをするCLYWにとってこのBBBカラーはメーカーを象徴するものといっても過言ではないでしょう。

ノダさん、ありがとうございました。さすが、CLYWにカラー採用もされたことのある、CLYW愛に溢れたノダさんのコメントでした。近年は使いやすさを中心にヨーヨーのデザインが使い捨てられていく(改良に次ぐ改良でわすれられていく)傾向にありますが、このようにCLYWというブランドを立ち上げてプレミアムブランドの位置まで押し上げるだけの力を持ったデザインとカラーを大切にしていくスタイルがCLYWらしさなのかなと思いました。先日のブログ記事と合わせて読んでいただき、明日、2月10日12時(お昼)の発売に備えていただければと思います。インタビューに答えていただいたノダさんってどんな人?という方は以前のサスカッチインタビューも御覧ください!

28 stories #clyw @clyw #28stories

A photo posted by Clément Bertaux (@clementbertaux) on

Yoyos for life. #clyw #harrisonhurricane

A photo posted by Harrison Lee (@clywharrison) on

ヨーヨーを集める上で、使いやすい、欲しいものという縛りだけだと自由度が高すぎてコレクションの統一感がないのですがカラー縛りはある程度数がまとまってくると見栄えもよく、またコレクションとしてもストーリーがわかりやすいので集めていて楽しくなります。毎週のように新作、新色が発売されるヨーヨーたちですが、使いやすい、自分のスタイルのヨーヨーという選択肢以外にも集めていくヨーヨーという中でCLYWはコレクターたちに愛されるだけの”価値”をきちんと作り出せてるなぁと思いました。

KAYAKとPEAK2と2017年に入り、CLYWがいい感じで始動しています。使える、使えない(好きではない)以外の選択してヨーヨーを集めてみるのもヨーヨーの一つの楽しみとして良いかと思いました。小さいヨーヨー縛り、ハブスタック縛り、チタン縛りなどルールを決めてのヨーヨーコレクションもいかがでしょうか?

CLYWではないですが、おそらく世界最大のカラー縛りのコレクターさんを紹介してこの文章を終わりにしたいと思います。

Double Case – left side. #glowyoyo .com

A photo posted by Doug Grice (@glowdoug) on

SNS上のどんな小さな投稿や写真も見逃さず、中国で見つけた変わったグローヨーヨーを投稿したときもすぐに問い合わせが来て何とかして手に入れてくれ!と言われたくらいアンテナを張って情熱的にコレクションしてるので業界内では有名な人です。