引き戻しでもメタルが使いたい!

こんにちは! 週末担当のつねです

さて、AKIBA店には毎日、多くの入門者が来店されます。そして、僕などはそういった方へは『ディフュージョン』や『クラシック』、『プロズィー』といった優良プラスチック機種を紹介するわけなのですが、こういうお客様も少なからずいらっしゃいます

「できればフルメタルのヨーヨーが欲しいのですが・・・・・・」

僕もかつては腕に似合わずその金属リムの輝きに負け『スピーダー』を買ってしまった過去がありますから、お気持ちはよーく分かります。しかし、ムーンサルトやブレインツイスターすらまともに出来ないうちに『ドラウプニル』や『アイソトープ2』を使うのは、赤ん坊の胃に焼肉を与えるようなもの。消化不良を起こしかえって成長を妨げてしまいます

とは言っても、ヨーヨーはやはり自分の好きなものを使ってこそモチベーションが上がるというもの。「お前にはまだ早い」といって欲しくもないプラスチック機種を使わされても興ざめです

そんな時におすすめしたいのが、「引き戻しでも使えるメタルヨーヨー」です! 多くのメタルヨーヨーはバインドを前提として作られているため、オイルなどで無理やり引き戻し仕様にしても扱いづらく、その重さや材質のせいもあり初心者には危険なことが多いです。しかし、あらかじめ引き戻しで使われることを想定したヨーヨーもあり、そうしたヨーヨーは優良プラスチックストリング機種と同じく比較的安全に基礎トリックを学ぶことができます

『マーベリック(ヨメガ)』

引き戻しメタルの代表格がこれ

発売は2009年と、スレイプニルの登場でフルメタル機種の性能向上が著しかった時代。そんな中満を持してヨメガが開発したのがこのヨーヨーで、あえて競技としての性能よりも「引き戻しで使える」ということで差別化を図りました

ベアリングがヨメガサイズであった旧型の方が引き戻し機種としては優れていますが、Cサイズになった新型もオイルを注入すればバッチリ引き戻しセッティングで快適に使えます

『DV888(ヨーヨーファクトリー)』

入門メタル機種のパイオニア的ヨーヨー。発売してまもなく「初めてのメタルヨーヨー」といったらこれ一択だった時代を築き上げた、低価格メタルの定番中の定番ヨーヨーです

近年は『シャッター』や『レベル6』に押され気味でしたが、そんな中今年行なわれたのが、「引き戻しで使えるメタルヨーヨー」としてのマイナーチェンジです。ブリスターパッケージ版のこのヨーヨーは薄型ベアリングが搭載しており、「高性能引き戻しメタル」として生まれ変わりました。重量などにも僅かな調整が行なわれ、元々丸みのあるボディーを持つこのヨーヨーが更に安全に扱いやすくなっています

とは言いましても、元々の特徴である「高性能低価格メタル」としての性格は失われていません。凹型ベアリングへ付け替えるだけで簡単にステップアップできるので、上達後の将来性を考えても非常におすすめできるヨーヨーです

『メタルレーサー(ダンカン)』

最後に紹介するのは、先週行なわれた「44CLACH」で先行販売されたダンカンの新作ヨーヨーです。先日発売された『トライアンフ』とはコンセプトが大違いの、ハイエッジで幅が狭い現在の流行に真っ向から対立するヨーヨーです

しかしこのヨーヨー、ベアリングにオイルを注入することで、引き戻しメタル機種として最高レベルのパフォーマンスを発揮します。確かにエッジは高く幅も狭いですが、引き戻しで使う場合にはそれがかえって絶妙なサイズ・形状となり、その軽さも手伝って、主観的な表現で申し訳ないですが使ってて非常に「気持ちのいい」ヨーヨーです

さらにこのヨーヨー、現在の流行から逆行していると言いましたが、バインド機種としても新たな感触が楽しめる非常に優秀なヨーヨーです。幅の狭さは現在のメタル機種になかなかないものなので一味違う使いやすさがあり、先述したように非常に軽いためとても軽快な動きをします。また、ハイエッジにより雑なトリックをすると回転がすぐに落ちてしまうのですが、それがかえって「使えば使うほど技が綺麗になるヨーヨー」という特徴を生み出しています

以上、「引き戻しで使えるメタルヨーヨー」を紹介してきましたが、最後のメタルレーサーは上級者の方にもおすすめできるヨーヨーになっています。現在「44CLASH版」が店頭に少量残っていますが、じきに通常版が発売されるとのこと。。。乞うご期待!!