歴史を動かした中華ヨーヨー

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こんにちは! 週末担当のつねです

先日発売された『サンダーボルト(エンパイア)』『VWX(ピコ)』の性能が予想以上だったので、ここで少し今まで日本で発売された中華ヨーヨーの中で印象に残っているものを振り返ってみたいと思います

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『十面埋伏』

中華ヨーヨーを語るにはやはりこのヨーヨーは外せません。2007年頃の発売だったかと思います。まだ888などの実用的なメタルヨーが出る前であり、金属リム全盛期が続いていた頃でした。しかし当時の金属リムは機種は6000~8000円ほどしましたから、小中学生プレイヤーなどはお小遣いでのやりくりが大変でした。そんな中発売された3000円台で買えるこの金属リムは、まさに革命的なヨーヨーでした。このころ金属リムデビューをしたジュニアプレイヤーはみんなこぞって持っていた記憶があります

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『L3(AULDEY)』

この前に『L2』という機種がありましてそれもまた話題を呼んだのですが、個人的にはこちらのほうが衝撃でした。2008年頃の発売で、888やGM2、G5+などが登場しフルメタルヨーヨーがとうとう主流になった時代でした。ですがそれらは一万円越えが当たり前であり、金属リム機種ですら予備ヨーまで集めるのに苦労していたジュニアプレイヤーにはなかなか手が出ませんでした。そんな中登場したのがこのL3で、初期ロットこそ8000円ほどしたものの、しばらくあとに発売された量産型は6000円と当時としては常識破りな価格で流通していました。しかもこれ、決してアメリカ有名メーカーの劣化版などといったものは決してなく、このやや小ぶりで軽快に動くフィーリングは当時他のヨーヨーにはないものでした。このヨーヨーのシグネチャー主であるLuo Yi Cheng選手は、この年の世界大会でこのヨーヨーの特性をフルに活かし、軽快なスピードコンボと誰にも真似できない超絶スーサイドキャッチコンボで大活躍しました

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『バウンティーハンター(ゴッドトリックス)』

次に大きく話題になった中華ヨーヨーといえば、やはりこれでしょうか。2011年の発売で、当時はヨーヨーリクリエーションを中心とした国産メタル全盛期でした。そんな中発売されたこのヨーヨーは、“4800円のスレイプニル”として大きな衝撃を与えました。パッドの質があまり良くないなどの弱点はありましたが、逆にそれが中華メタルの伸び白を感じさせる、そんなヨーヨーでした。もちろん今でも、このバウンティーハンターはフルメタル入門者に屈指の人気を誇ります

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『サンダーボルト(ヨーヨーエンパイア)』『トランプ(ゴッドトリックス)』『VWX(ピコクリエーター)』

そして今回発売されたこの3機種も、“7000円で買えるバイメタル”として一時代を築きえるヨーヨーだと思います。トランプはバウンティーハンターの正統進化といった性能になっていますし、VWXは「軽いフィーリングなのにめっちゃ回る」という新参メーカーとは思えない芸当を見せています

こうして見ていると、中国の技術力・開発力の成長ぶりにはすさまじいものがあります。作る側の人間にとってはこんなに恐ろしい存在もないのでしょうが、売る側・やる側の人間としてはこれからアメリカ産・国産を上回る機種を生み出す日がやってくるのか、楽しみにしていきたい存在ですね!