SNSで話題を呼んでいた#UNBRANDEDの取り扱いがスピンギアでスタートします。
入荷にあたりブランド紹介の記事を寄稿していただきましたので、全3回にわたりスピンギアブログで#UNBRANDEDの成り立ちや魅力を紹介していきます。
スピンギアでの発売開始時期は4月上旬ごろを予定しています。入荷日や入荷カラーなどは決まり次第またブログでご案内しますので、引き続きチェックをよろしくお願いします!
#UNBRANDED が生まれるまで
今回、日本を代表するヨーヨーショップであるSpingear様でのお取り扱いが決まったことを機に、#UNBRANDEDが大切にしている考え方や、具体的なプロダクトについて皆様に改めてお伝えしたいと思います。第1弾となるこの記事では、ブランド創設に至った経緯をご紹介いたします。
ヨーヨーには、不思議な魅力があります。糸を巻いて手のひらに乗せ、指にかけて投げる。そのシンプルな構造でありながら、回転やバランス、糸の操り方ひとつで多彩なトリックが生み出されます。今やヨーヨーは単なる「おもちゃ」ではなく、世界中の人々が楽しめる競技であり、アートであり、カルチャーとして大きく成長を遂げています。
一方で、今のヨーヨー市場を覗いてみると、そのバリエーションやブランディングが非常に多彩なことに驚かされます。有名プレイヤーのシグネチャーモデルや限定カラー、ハイエンド素材を用いた高額モデル、さらにはリーズナブルな初心者向けモデルまで、本当に幅広い選択肢が存在します。それ自体はヨーヨーの市場自体が広がった証拠であり、とても喜ばしいことです。
しかしこのように選択肢が増えた結果、初心者や久しぶりにヨーヨーを再開した方々の中には、「どれを選べばいいのか分からない」「違いがよく分からなくて迷ってしまう」という状況が生まれているのではないでしょうか。
ここで、ジャムの法則という有名な研究が示唆するものを考えてみたいと思います。
ジャムの種類を豊富に並べると、一見魅力的に見えても実際の購入率はかえって下がり、購入後の満足度も下がってしまうという現象です。選択肢が多すぎると、人は迷いすぎて結果的に何も選べなかったり、選んだ後で「本当にこれで良かったのかな」と不安を感じてしまう。今のヨーヨー市場でも、似たようなことが起きているのかもしれません。もちろんあなたがヨーヨーについて詳しければ、しっかりと自分で選ぶことができます。しかし、ジャムに置き換えて考えてみてください。ジャムにあまり詳しくないあなたは、自分に合ったものを自信を持って選ぶことができますか?ヨーヨー業界の外から見えている世界をわかりやすく説明するため、あくまで比喩としてジャムを引き合いに出しました。本当はジャムの生産者にとって伝えたいこだわり、違いがたくさんあるはずです。でもあなたがジャムの違いを知らないように、生産者が消費者の目線に立って伝える努力をしたとしても、伝わらない世界です。ヨーヨー業界はこのように消費者に伝わるこだわり、違いを伝える努力を怠ってきたのではないか?
「このブランドのヨーヨーは何を提案してくれるのだろう? それは私にとってどんな価値があるの?」
「ヨーヨーの形や設計がそれぞれどう違うのか、よく分からない…」
こうした疑問を持ち続けるうちに、徐々にヨーヨーそのものから離れてしまう人が現れたら、とても残念なことです。ヨーヨーを「文化」として長く残していきたいと考えたとき、こうした迷いや不安が大きな障壁になるのではないかと私たちは感じました。そして「もしシンプルな入り口を用意できれば、ヨーヨーから離れることなく、その人なりのスタイルを見つけてもらえるのではないか」と考えたのが、#UNBRANDEDを立ち上げた大きなきっかけです。
どんな人に向けて?
私たちがイメージしているのは、以下のような初心者から中級者の方々です。
・ヨーヨーを始めて数か月。ストアのおすすめでバインドヨーヨーを1~2個買って、なんとかバインドができるようになった。
・もっと難しい技に挑戦するために、自分に合ったヨーヨーを見つけたいけれど、好みがまだはっきり分からない。
・多くのブランドやモデルがありすぎて、それぞれの違いが今ひとつ理解できない。
こうした方々のために、#UNBRANDEDは「シンプルな入口」を作ろうとしています。「自分の好きなヨーヨーが見つかる」ことを目指し、ヨーヨーの違いを分かりやすく設計し、それを説明するために力を尽くします。さらに、華美な装飾や過剰なパッケージをあえて抑え、わかりやすさ・品質・価格・扱いやすさに注力しているのがポイントです。トレンドやブランドイメージ、過度な差別化に惑わされず、長い年月をかけて愛され続ける“シンプルなプロダクト”を目指す、それが私たち#UNBRANDEDの姿勢と言えます。
もちろん、上級者の「これがいい」「これでなければいけない」という伝統的なヨーヨーの楽しみ方も、私たちは大いにリスペクトしています。そのうえで、今までの価値観とは別の角度から「これでいい」と納得できる選択肢が増えることは、初心者はもちろん、上級者の方にとっても新たな発見や楽しみにつながると信じています。だからこそ、私たちは「ブランドではないブランド」としての在り方を選んだのです。
ヨーヨーを通じたつながり
さらに、#UNBRANDEDは単なるヨーヨーの提供にとどまりません。ヨーヨーという道具を介して人々がつながり合い、共に楽しむ文化やコミュニティを築いていくことにも大きな意義を見出しています。
「#」の連鎖は、SNSのハッシュタグのように世代や経験を超えて人と人を結びつける象徴です。これを通じて、初心者だけでなく長年ヨーヨーを愛してきた方々も、気軽に新しい発見や交流を楽しめるようになるでしょう。
私たちは、このコミュニティの力を借りながら、ヨーヨーの魅力を一層多くの人々に伝えたいと願っています。そして、その楽しさが次の世代へと受け継がれていく未来を描き続けています。
次回の記事では、実際に#UNBRANDEDのラインナップを通じて、お客様がどのように「自分の好きなヨーヨー」を見つけていけるのかをご紹介したいと思います。どうぞお楽しみに。