ヨーヨーファクトリーが原点に帰ってものつくりを始めてます

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アメリカンはただのMade in USAではありませんでした。ヨーヨーファクトリーの黎明期のプロジェクトレッドアラートを彷彿とさせる
プロダクトログを伴う原点に帰る熱意のこもった企画、アメリカン→キャピタル→ヤンキーと続く3部作(現時点で)の
一連の機種の流れを後から振り返ると、このタイミングで手にしておかないといけなかったと感じるであろう
ヨーヨーファクトリーの中でも別格のラインになっています。

2020年、コロナがもたらしたサプライチェーンの毀損により中国から一時的とはいえ
ヨーヨーが入荷しない状況に中国に依存しすぎた生産体制への危機感を感じたヨーヨーファクトリーは
地元の業者と連絡を取り合い、単なる外注ではなく、自社でラインをコントロールするべく
ついにHeist以来となるアリゾナ産の製造を再開します。

       スーパーG        →        アメリカン       →        シャッター

第一弾のアメリカンはスーパーGとシャッターの間をつなぐ機種としてデザイン

また”アメリカン”というネーミングは、アメリカ人であること
自分たちのアイデンティティに対する問いかけとしてヨーヨーを製造制作しました。

ファーストリリースの反応の良さを受け、第2弾はキャピタル、ヨーヨーファクトリーの原点回帰からのレガシーを活用したラインナップ
となり、そして2021年春頃の発売スケジュールに詳細未定のヤンキーというバイメタルのスケジュールを発表しました。

キャピタルは401kというヨーヨーファクトリーの中でも201,301と続いたナンバリングを用いたメーカーとしても思い入れ
のあるプロダクトとデザイン。それのリメイクを2番めに配置した理由を踏まえて
このシリーズをコンプリートさせていくとヨーヨーファクトリーの仕掛け、が見えてくるかもしれません。

前回も今回も、ヨーヨーファクトリーではここ近年あまり無い、生産数を絞っており
アリゾナの工場の生産数の限界というのもありますが発注に対して全数の納品となっていません。

国内での反応はまだ薄く、その価値に気がついていない状況です。

というかもともとアメリカンの発売時にここまで情報が出揃っていなく分かる人しか分からないやり方をしていて
自分自身も、キャピタルのプロダクトログを見て、ただのアメリカ産ではないとその”ヤバさ”に気がついた次第です。
今年のYYFの定期的な営業メールにもKapitalの発売まで毎月告知が入っていて異例の力の入れようです。
FBのグループページではブランド価値の再定義についても検討を始めている彼らが
どのような思いでこのプロダクトを世の中に送り出しているのか考えてみても楽しいです。

ややこしいこと書いてますが、単純に楽しいヨーヨーになっているのでぜひ手にとっていただきたいです。

公式サイトより引用し、意訳と補足

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KAPITALは2021年にリリースされる第2弾のMade in USAです。2006年にリリースされた401kは、私たちの最も古いヨーヨーの一つであり、その心、魂、プロファイルを現代的に再現しました。

ストーリー

昔のデザインを振り返るとき、いつも1つのヨーヨーファクトリーの初期のデザインに思い入れがありました。

2006年に401kとしてデビューし、その後カリフォルニアとVKとしてリリースされたことで、YYFの象徴的なデザインに多くの派生モデルが生まれました。
2006年にはポールハンが401kで世界大会2位を獲得しています。

ここ数年、多くのブランドが401kと似たようなデザインのモデルをリリースしていますが
私達はいつでも私達の過去のデザインを利用できると考え、見守ってきました。

今回のきっかけとなったのは、地元のペスト駆除業者のキース・コンクリン氏がヨーヨーファンになって
彼のお気に入りの401kの形を再現したいと言い出し、度々お願いをしてきたときです。

私達は単なる再リリースではだめだと考えていました。デザインを純粋なエレメントとして取り入れつつ
現代的な仕様にしたいと考えていました。

2014年のスペースカウボーイ以来のこれまでにない大幅な内側のステップを採用しました。

幅を広げことで、長い軸の部分を収納でき、フラットフェイスで、オリジナルの重量配分が再び蘇り輝きだしました。

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補足By Taka

ヨーヨーファクトリーを象徴するフォルムの一つ、401kから派生しているストレート形状。
ここ数年でローエッジ、最大外周リムへ重量配分をした”競技モデル”の開発が一段落し
そこに飽きたオールドスクールプレイヤーたちを中心に原点回帰的な
形状のモデルがたくさん発売されています。

ヨーヨーファクトリーとしてもそれをただ眺めていただけではなく
いつでも401的なものは出せると余裕を持って次期を見計らっていました。

MadeInUSAとして始まったアメリカンに次ぐモデルとして白羽の矢があたったのは
この401kの正当進化版。地元のファンがしつこくお願いしてきたから企画が進展した
というのは面白い裏話ですが、決して投げやりなプロジェクトではなくて
いつかやるリストに入っていたからこそ、大事に温めていたプロジェクトでもありました。

彼らがなにか本気で物事を取り組んでいるときにはそれをぼかすようなバカバカしさや
突拍子もないきっかけがついてくることが多いですがそれは真剣な思いを出すときの
照れ隠しのようなものかもしれないと思っています。(個人の解釈です)

ーー以下引用ーー

ネーミングの由来

オリジナルの401kは絢爛豪華でした。小売価格が100-140ドルでカスタム印刷した
パッケージに説明書が入っていました。

そのテーマは現代の共産主義でしたが、当時私達はあまり理解していませんでした。

その後、ロシアと中国へ複数回訪問することで、現代の共産主義の知見を得ることができました。
私達は未だにその時のグラフィックとスタイルが好きですが同時に
少し歴史的な背景には敏感にもなっています。

新しい形での戻ってきたリリースとはいえ、第一弾のアメリカンと比べると
あまりにも対照的になりかねないため路線を変更しました。

401Kはアメリカの富です。資本は成長の原動力です。年金のオリジナルの形である
マルクスに敬意を表し、アメリカとのコントラストを生み出すために
「KAPITAL」が企画名となり、それが定着しました。

メインロゴには味がありお気に入りですが、アメリカ製/ドル/共産主義者の遺産
という対照的なものに結びつけるために、さらに多くのカラーやアートを考えています。

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補足

401kというネーミング自体、最初は201、301ときたので次は401という
ネーミングだったところに意味もなく401kとしてkを加えたダジャレで
あとづけて共産主義や韻を踏んだ?別の意味の401kをかけていったのだと推測しています。

ヨーヨー本体のデザインとはあまり関係ないところの彼らなりのインサイドジョークだと思い
理由についてまでは、深堀りはしませんがネタを踏まえて401kの説明書を見たり
Kapitalというネーミングを考えるのも楽しみ方の一つです。

401kのパッケージについて説明していきます。
(今回のKapitalはアメリカンに引き続き、ストリングは星条旗カラーですが、シンプルな箱パッケージです)

パッケージにデカデカと”人民のためのヨーヨー”というプロパガンダ?が書かれています。

401kの”華美”な説明書は中国の初代国家主席毛沢東の語録、毛主席語録のオマージュになっています。

オリジナル(いくつもバリエーションが存在しますが似ているものの一つ)

西洋では手帳サイズでいつも持ち歩けるようにされていたこの本を、リトルレッドブックとも呼呼びます。
それをオマージュして401kの説明書にしています。(この説明書も、小さい赤い本です)

ヨーヨーを握って拳を振り上げているのも当時のプロパガンダポスターからのオマージュ。

これ以外にももっと近いものあると思います。

さらに、1ページ目はなんと毛沢東(中国語読みで毛はMao)の言葉が引用されています。ヨーヨーの説明書に毛沢東の言葉を引用するメーカーはこれにも後にも無いと記憶しています。

The history of mankind is one of continuous development…
This process is never ending… 
Man has constantly to sum up the experience and go on discovering ,inventing ,creating ,and advancing.

-Mao

人類の歴史は絶え間ない発展の歴史である...
このプロセスに終わりはない...
人間は常に経験を総括し、発見、発明、創造、進歩していかなければならない。

-毛沢東

ただこの語録も裏が取れていないので実際にそういう事が書いてあったかどうかも含めて洒落の一部です。
1970年代生まれの冷戦時代を幼少期に経験しているアメリカ人のLittle Red Bookに対する
イメージとそれを説明書に採用することの意味は時代背景を踏まえて
文化の違いの中での”ネタ”なので日本人である私達には100%理解することは難しいかもしれません。

かつては共産主義的な考え方を発展させた401k(アメリカの確定拠出年金)に誇りを持ち
ヨーヨーのネーミングにしています。
パッケージのデザインや説明書には共産主義をネタにするようなオマージュ要素も含めていました。

実際に彼らが、中国やロシアに行く前のイメージ(未だ大半のアメリカ人が持ってる
共産主義国家へのイメージの典型)を度重なるヨーヨーツアーで現実を知った彼らが
今、米国との関係が決して良いとは言えない、中国を”ネタ”にしすぎるのはヨーヨーの
販売と関係ない政治的な要素を巻き込みすぎるため
今回はKapitalとCapital(資本)由来のネーミングをまといました。

資本が生産の三大要素の一つで土地、資本、労働、といった要素をヨーヨーにも反映させてるとしたら
アメリカ(土地)→資本(そのまま)→ヤンキー(労働)で”生産”をテーマにした3部作、という解釈
も面白いかと思います。土地=アメリカンな解釈な時点でややこじつけの解釈ですが。
サプライチェーンの毀損に始まったプロジェクトのエレメントとしてはありかと。

Kapitalはすでに多くのロゴ違い(キース氏の顔ロゴバージョンを含む)が作られており、コレクター的にはどこまで
追いかけるか試されるところです。通常販売版だけでもコンプリートしておくと、アメリカン、キャピタル
ヤンキーとセットになったときにさらにその良さが出てくると思います。

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ヨーヨーファクトリーは初心者から競技者、世界チャンピオンまであらゆるニーズに答えるヨーヨーを作ってきています。

黎明期のプロジェクトレッドアラートを経て、プレミアムラインと通常ラインで展開を始めたYYFが一時期のCLYWや
ワンドロップのようなプレミアム感がなくなり、いつのまにかプレミアムというカテゴリーもなくなりました。

マスマーケットでの成功、ビジネスとしての成功と引き換えに、メーカーを始めた頃に感じていたワクワクと
自分たちの伝えたい価値にこだわった物作りに乖離と制約が出てきていたと思います。

別の例えだと、インディーズで輝いていたバンドがメジャーデビューを経て商業主義に迎合したことで新しいファンは増えるものの
黎明期から追いかけているファンはなんか違う、と感じてしまう、その寂しさはヨーヨープレイヤーである彼らも
わかっていて、コロナでイベントがなくなり、家で、オフィスで考える時間が増えたことで改めての再整理ができて
立ち上がった企画ではないかと思っています。

このMadeInUSA三部作はその中でもプレミアム、ハイブランド寄りなアプローチをしていく布石となりそうな新しいラインナップとなっています。

ヨーヨーファクトリーのヨーヨーをコレクションしていく上で外せないラインナップです。

第3弾のヤンキーも発売が楽しみです。そしてどのようなプロダクトログを公開してくるのか、、、

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