週末イベントレポ! #コマ大戦

4月1日はコマ大戦を見に行きました!横浜のクイーンズスクエアで行われていた全国大会です。初めての観戦で、コマ大戦のことはよくわかっていませんがまわるおもちゃを設計するものとして、大会運営者として思ったことを書いてみます。

日刊工業新聞社の動画

たった20mmのコマのバトル、土俵を含めても30cm四方の中で片がつく競技に多くの人達が固唾を呑んで見守っています。ヨーヨーもよく小さいのでステージ栄えしないなどと言われることもありますが、小さいものは小さいものなりの見せ方でモニターに写すスタイルでした。

日本の製造業を元気にするというコンセプトの元、町工場の方たちがメインで技術を見せる場として始まったコマ大戦も高校生も参加し、大人たちと戦うという競技化されたものとなりつつあるようです。

変形コマたち。コマ大戦の殆どのコマは変形はしませんが、ギミック系のコマが登場するとどんな動きをするのか見ている方もワクワクします。毎回ルールの範囲内で(もしくはルール規定外の抜け道)大人たちが大人気なく本気で独楽を作っていて、進化の過程とルールの過程を見ているだけでも楽しいです。

現在は開きっぱなし、散らかしっぱなしは禁止になって、遠心力で開く系も最後には閉じるというルールが追加されていて、毎回きれいに閉じるチューリップ系(と呼ばれている遠心力開放型)は戦いが終わった後に刀を鞘に収めて、鍔がパチッとなるそんな美しさすら感じます。

 

決勝戦はチューリップ系VSギミック搭載型縁での持久型と現在のトレンドの先端を行く2者が戦うパターン。チューリップ型も羽が規定サイズ6cm以上まで伸び、土俵の殆どを覆うという今大会の中でも一番の広さをカバー、対する持久型はおそらくベアリング搭載のジャイロ内蔵型で、本体を持って中心を回して好きな位置に置ける、という戦略を取っていたように見えました。これにより盤面の縁ギリギリに置けて、なおかつ小さく作られているので、チューリップ型のアームの下をくぐるという完全に戦略勝ちのコンセプトでした。

最後まで同じパターンだったのですが、優勝後、ギミックの種明かしをして、攻撃モードも備えていて同じ持久型と当たったときは盤面の縁ギリギリを大きく弧を描いて相手にあたっていくという動きも披露していました。決勝までの幾つかのコマでもじゃんけんのように相手のタイプと戦略を見極めてから形が変わったり、逆さまに回して対策を練るということもされていて、直径20mm、高さ60mmという規定の中に詰め込めるだけのアイディアが詰まっていました。

手で隠すような動作で回していたので何か秘密があるのかと思っていたのですが、手の内を見せないために、ジャイロモードか普通のコマかをわからなくするための所作だったような気もします。(投げ入れの時に、コマの本体を持ったら持久モードとすぐに分かるので)チャンピオン決定後にエキシビジョンで全チームとバトルをしても戦略がハマれば相手がわかっていても全部倒しに行けるんじゃないかというくらいよく考えられていました。第一形態を崩すこと無く勝ち上がっていきましたが第三形態をさらけ出した後のギリギリの駆け引きというのも見てみたかった気がします。トーナメント戦ならではの組み合わせの妙と言うのもありました。

ただのひねりごまと侮るなかれ。ルールの中で戦い、ルールの中で勝つためにコマ大戦も始まった頃の精度出して、タングステン使っとけば勝てるんじゃなかろうか(重量型至上主義)から変わってきているようです。

競技という意味で外から見ているものとしては細かいルールなどの運営面はさておき、勝負がついたのがわかりやすいという面においては大会競技としてのわかりやすさはあると思いました。


ものつくりに興味を持ってもらうというイベントの本来のコンセプトから、子どもたちへの啓蒙もしっかりしていました。真鍮、ステンレス、アルミのパーツをm4軸につけて独楽をカスタマイズできるという体験をしていていました。

ヨーヨープレイヤーなら金属による比重の違いはわかっていますが、子どもたちが実際に手にとって重さの違いを感じて、全部重いものにしたり、上の方に真鍮をつけて、下をアルミにしたりと様々な組み合わせを楽しめるのが素晴らしいと思います。またコマは低重心が良い、というのは大人の常識ですが、実際対戦となると高重心にしていて相手に当たられても倒れにくいというパターンもあるので、中々に奥が深いです。場合によっては下から上まで真鍮で組んだもので、軸位置によってはあばれコマになるので、短期決戦型で相手を蹴散らすということもできちゃいます。

スポンジはほぼ重さがなく、コマの回転に影響をあたえること無く、色だけ追加されます。鉄腕ダッシュのときのヨーヨーに発泡スチロールを付けたのも同じようなコンセプトですね。

当日組み立てた独楽で、大人たちの決勝のステージに上る”体験”をしてもらう、コレによって独楽にさらに興味を持ってもらう!ということだと思います。その中から物作りやコマ大戦に将来つながる人が出てくるはず!
子どもコマ大戦もおまけイベントではなく、じっくりと1時間かけて行っていて、この間に競技の人たちは調整や休憩をしていたようです。イベントのスケジュール組み立てもとても参考になりました。

コマ大戦から始まったコマたち(それ以外もありますが)はひねりコマコーナーにまとめてあります。ヨーヨーでおなじみのギミックからヨーヨーではできない発想のものまであるのでぜひ御覧ください!

一観戦者として楽しめるイベントと大会でした。また機会があれば遊びに行きたいと思います!


次の日は立川まんがパークにて行われたまんがパーク大市でのスピンジャムでした。13時からスタジオでヨーヨーやコマ、けん玉をみんなで遊んでました。

まんがパーク大市というフリーマーケットイベント内の催しとして、3組のパフォーマーたちが来て様々なショーを行っています。ヨーヨーの練習環境で同じ会場でパフォーマーによるプロのショーが見れるので、色々なインスピレーションも得られると思います。この日は3名のパフォーマーで、Daisukeさん、私(TAKA)、吉本お笑い大道芸さんというメンバーでした。

様々なボールをあやつるDaisukeさん。

通常、大道芸人の動画を撮影して(特に落ちにあたるクライマックス部分)、アップロードすることは本人の許諾がない限りはマナー違反なのですが、今回は本人たちの主戦場がテレビや劇場で、すでにやり倒しているネタということと、動画拡散希望とのことで、いくつか紹介します。持ちネタは結構あるようでまた、この日のクライマックスネタはあえてネットに乗せていないのでスケジュールなどをチェックしてぜひ生の目で見て欲しいと思います。

いいともや様々な番組で披露しているのでご存じの方もいらっしゃるかと思いますが、ボヨンボヨンさんたちはヨーヨーを効果的に使った漫才コントもされているので、一発芸だけではなく、そちらもチェックしてもらえるとヨーヨープレイヤー的にはニヤニヤが止まらないネタをしてくれている時があるので見てほしいです。

こんなパフォーマンスの間にもスタジオでは黙々と練習をしています。鏡張りでフォームチェックもできて、フリースタイル披露も要望があれば対応しているのでぜひ次のスピンジャム立川もご来場ください(通常毎月第一日曜日開催です)。

次回スピンジャムはAKIBAが5月4日9時から17時までというGWスペシャルスピンジャムを予定しています。