フィリピンナショナル(PNYYC)の結果!

Team SPINGEARの海外メンバーの一人、Kyle達が主力となって運営しているフィリピンナショナルが先日行われました。
スピンギアもスポンサーさせていただいているので結果と合わせて大会の模様を報告いたします。(Kyleからのレポートに補足、意訳をしています)。

各国のナショナルチャンピオンクラスになると必ずはっとする動きがあるので、普段、フィリピンナショナルをあまりチェックしていない人も見てみてください。

フィリピンのヨーヨーシーンといえば、Kittyストリングの母国でもあり、APに多くの有力なプレイヤーを排出し、フィリピンメンバーの作り出す空気感がAPのお祭り騒ぎを盛り上げている時期もありました。コアメンバーであったSeanとBryanがアメリカでダウンタウンディズニーにあるダンカンのショップで働くために移住してからも新世代が育ち、シーンを盛り上げています。またTeamDuncanのChrisMakita選手の出身国でもあります。

第12回2016年フィリピンナショナルヨーヨーコンテストレポート

9月10,11日にフィリピンのうまいプレイヤー達もたくさん排出しているマリキナで行われました。約50名の参加があり、初日の予選を戦いました。2日目に31名のプレイヤーが決勝を戦っています。

PNYYC 2016 Finals Results

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1A

1st – Reymark Zavalla
2nd – Matthew Garcia
3rd – Kyle Toribio

1Aはどの国でも一番参加者が多く、盛り上がる部門ですが、ここ数年はReymark選手の独壇場となっています(5回目の防衛)。技術だけではなく、パフォーマンスもきっちりできています。2位のMatthew選手はベテランでしたが今年初の入賞でした。ただ決勝進出の選手の顔ぶれは若手がベテランを押しのけての進出が多く、いままでで一番レベルの高い戦いとなりました。来年の更なるレベル向上に期待です。

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2A
1st – Kyle Capiral 9回目
2nd – Kenneth Santiago
3rd – Martin Desamito

Kyle選手が9度目!の防衛。2位のKenneth選手も多くのルーピングスタイルを綺麗に決めて2位に。3位のMartin選手はアラウンド系のリスク高めのトリックで果敢に攻めていました。

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3A
1st – John Eric Galicha 3回目
2nd – Michael Ayuyao
3rd – John Hernandez

マジックヨーヨー所属のJohn選手が3度目の防衛。クリーンでつめ込まれたフリースタイルを披露しました。2位のMichaelは基本に忠実なフリースタイルでした。

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4A
1st – Macky Profeta
2nd – Jaued Cervas
3rd – Jake Marcelo

Sean選手がアメリカに、その次のチャンピオンのRocky選手がニュージーランドに行ったことで、新しいチャンピオンが登場しました。しかし、ただ空位になったからタイトルをとったというわけではなく、技術力はもちろん、フィリピンプレイヤー特有ともいえる会場を巻き込むフリースタイルで優勝し、間違いなくその日一番のフリースタイルを披露しての堂々の優勝でした。2位はマジックヨーヨー所属のJaued選手。

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5A
1st – Bryan Jardin 7回目
2nd – Miggy Hizon
3rd – Paolo Alto

5Aはベテラン勢がしのぎを削り、ここ数年でもっともレベルの高い戦いを繰り広げました。上位選手全員がメーカーのサポートを受けているという隠れた5A大国ならではのレベルの高さとも言えます。

また波乱が起きた部門でもあります。Bryanがアメリカに行った後、チャンピオンであったJaused選手が入賞を逃すという波乱。それだけレベルの高い戦いでした。ヨーヨーオフィサー所属のPaolo選手がバウンド系を多用し、楽しませるフリースタイルで3位、BlkSens所属のMiggy選手は独自性のあるコンビネーションと綺麗な流れのあるフリースタイルを披露しました。

そして優勝はナショナルに合わせて帰国したダンカン所属のBryan選手が世界レベルのプロフェッショナルな圧巻のフリースタイルで7度目のタイトルを手にしました。

それぞれの地域、国にヨーヨードラマが生まれています。表彰の時のやり遂げたうれしそうな表情は世界共通です。日本の近代ヨーヨーの歴史が始まって気がついたら20年、APで知り合ったメンバーの多くも10年以上の知り合いとなり、かけがえのない仲間です。数人しかいないヨーヨープレイヤーたちがコミュニティーを作り、大会を継続して大きくなっていく様子を見てきました。

フィリピンの場合、BryanとSeanというヨーヨープロがいて、ヨーヨーが上手いことでアメリカで仕事になるというロールモデルが存在し、彼らがコミュニティーに与えた影響はとても大きいと思います。ヨーヨーで人生が変わって家族を養えるというのは東南アジアの国にとってはインパクトある出来事です。

アジア各国でヨーヨーシーンを盛り上げて、絶やさないようにするというのはとても努力の居ることでスピンギアも微力ながらその力になれればと思っています。