ヒグビーからもらった本は完全に珍本奇本の類で情報の集約度半端無かったです。独楽の本でしたが当然のようにヨーヨーやけん玉についての記載もありました。
ヨーヨー歴史書が無い現状、このように周辺玩具からのアプローチや記録を掘り起こしていくことはとても大切です。
ビルポケ(けん玉の原型)+ヨーヨー。誰でも考えつくこととはいえ記録になっていることに意義があります。
独楽+ヨーヨー。固定軸のテラー改造と呼ばれていた時代が懐かしいです。ハブスタック全盛になって独楽っぽさが減った気がします。
それでは大会レポート本編へ!
最近は、大会の前日は眠れなくなっていてこの日も朝まで寝れずに動かないでベットの中で横になって体を休めていました。
政党のPartyと宴会のパーティーをかけてるアメリカンジョーク。
民主党?共和党?ピザパーティー?どれがいい?みたいなのり(多分)。ヨーヨー大会の道すがら見つけたのでヨーヨーパーティーと心のなかで突っ込みながら始まる3日目。
↓会場の前の公園の動画です。朝も昼も気持ちいいです。アメリカって言う感じの時間の流れ方をしています。
https://goo.gl/photos/JFsw3CymsX4TcGSk9
会場について真っ先に向かったのがModsスペース。新品の独楽をおろしたのですが紐が削れてしまい、ボロボロに。軸が荒い仕上げだったので旋盤で磨きつつ、先端も少し尖らせてみました。
おかげで抜けも良くなって技がやりやすくなりました。Modsスペース無かったら今回の独楽部門のパフォーマンスはさらに失敗していたかもしれません。
今回のMods部門、一番インパクトが有ったのはこちら
Redことラファエル松永さんの3Dプリンターの作品。インスタグラムでも公開されているので見たことある人いるかと思いますが、とても完成度の高いコンセプトです。商品化されてもいいのにと思うレベル。
Redは元ダンカンクルーで、5A世界チャンピオン、プロペラを作った人で、いまのダンカンのメタルのラインナップの2人いるメインデザイナーのうちの一人です。
バラクータはもちろん、グラスホッパーやオリガミなどのシグネチャーモデル系をデザインもしてます。ヨーヨーマスターとしてIYYFにも関わっているヨーヨー界にとっては大切な人。ヨーヨー愛に溢れてる人の一人。
会場内に入るとテーブルまわりで自然にトレードが始まってました。アメリカのヨーヨー大会によく見られる光景です。フロリダのときもよく子どもたちはヨーヨー交換をしていました。
日本だとなんとなく競技で使うヨーヨー以外を会場に持ってくる人がいないのでカバンにたくさんのヨーヨーを詰めてコレクションを自慢するみたいな雰囲気が無くて少し勿体無いかなぁと。カバンを盗られてしまうという問題もあったので文化の違いだけの問題ではないかと思いますが。
今回、選手控えは広大なスペースがステージ裏にありました。
もう一つはスポンサーの提供によるプレイヤーズビュッフェというコーナーがあり、選手はパッド、ベアリング、キテイストリング、ハイチュー、ステッカーなどが自由に手にはいりました。ベアリングはセンタートラックがあったみたいですぐになくなっていました。また水やベビーパウダー、制汗スプレーも完備されていて、競技環境としてはとても整えられていました。会場内のヨーヨースペース、選手待機エリア共に余裕があったのが印象的でした。
スピントップ部門はその日の夕方から
ヨーヨーの大会で独楽大会がある事自体不思議だと思うかもしれませんが、グレッグが世界大会をIYYFに引き継ぐ時の条件の一つが独楽大会の併催ということだったので継続して続いています。ダンカンがヨーヨープロモーションの後にスピントップを同じ方式で販売していたことから歴史的に独楽とヨーヨーは近い関係であったことや、ヨーヨー世界大会を始めたデールオリバーがスピントップを作っていたりプレイヤーであることから合わせて行われています。
日本でも昔はヨーヨーとディアボロが全国大会で行われていた時期もありました。ヨーヨーに比べ人口の少ないスピントップやディアボロが大きなステージを使って大会を開けることで広めていくきっかけになることと、ヨーヨーしか見ていない視野の狭い状態になるよりは周辺のスキルトイの大会を合わせて行うことで、刺激になればという考えもあります。ヨーヨーの大会に全く関係ないパフォーマンスを持ってくるよりはヨーヨーをしている人が見てても楽しめる競技というのもポイントかと思います。
というわけで今年のスピントップ部門のフリースタイルです。
優勝のクリスネフ。大きなスピントップを使ってのパフォーマンス。独楽なのかヨーヨーなのかディアボロなのかといった感じです。
↓そして自分
始まった瞬間に体が固くなっててゆったり投げないといけないところで投げ切れていなくて股の下でこれやばい、どこかで引っかかると思いながらやっていたら案の定引っかかっています。
途中でベアリングを入れた独楽をしていますがそのパートだけ完璧にできました。大会直前に工場の方たちに緊急に試作を仕上げてもらっての参戦だったので成功してホッとしました。
最後の綱渡り、テーブルの上に落ちるはずが紐が絡まっていて、テーブルの端に引っかかってしまいました。最後にもう一度ベアリング入りの独楽を持ちだしていますがあそこまで構成通りで時間が余ったからやったわけではないです(笑
世界大会の隠れテーマがノーマルの市販品はできるだけ使わない、改造か自分でデザインしたプロダクトを使うというのがあって、昔のAP部門の時はフルモッズで、今回の独楽部門も自分でデザインした商品とプロトタイプを惜しみなく投入して戦っていました。競技者とデザイナーとして、行うパフォーマンスに使う道具が自分の作品というのもパフォーマンスの一部だと思っています。競技性や性能を誇示するよりも(自分のデザインした)独楽を使うことでこんなに楽しいことがたくさんできると感じてもらえればと思ってフリースタイルをしています。それはヨーヨーも同じですが。
去年のスピントップ部門も自分が初めて企画制作からプロモーションまでのすべてに責任をもってデザインしたものも使用していました。スピントップ部門に参戦するのは好きだからというだけではなく、仕事の一部でもあります。
自分の出番が終わったので後は観戦。ステージ裏の選手待機エリアにはモニターもあって、待ち時間もリラックスして過ごせました。
競技が終わってからの開放感はやっぱりいいですね。あとは遊ぶだけ!!
その日の夜はみんなで独楽をまわして遊んでいました。ビデオクリップで有名なボクサー。2005年の世界大会クリップは楽しさ部門では未だにトップ3入りするであろう傑作なので見たことない人はぜひ見てみてください。いまのベテラン勢の青春時代が詰まってます。
ヨーヨーマスターの一人、DazzlingDave。いまはスピントップを削り出しで作っていてベアリング入りのものを見せてもらいました。自分のトレーディングカードを毎年作っていて毎年くれます。去年はマインクラフト、今年はポケモンイメージでした。
綱渡りをマスターしようと一生懸命。そしてできるとほめてもらおうとするところも相変わらず。こういう姿勢があるからヨーヨープロとして続いていくのだと思いました。
そして深夜になるともっとカオスに。見たこと無いサイズの空竹でてきました。そして見たらやりたくなるよね。本気で?という感じで言われましたが回転するものなら何でもできるという自信がついてきているので果敢にチャレンジ(動画)
アフターコンテスト名物。ロングスリーパーコンテスト。部屋に帰ればよいのですが、この場から離れたくないという気持ちもあるんですよね。70歳になっても大会にでることができるように頑張りたいと思いました。
そして突然始まるナイトマーケット。車で来れる距離だから家にあるダブリのヨーヨー全部持ってきたとのことで10箱以上ヨーヨーを持ってきてました。個人のヨーヨーコレクションってその人のヨーヨーの歴史なので見ていて心が痛い(辛いじゃなくて)ときがあります。ヨーヨーを通して色々思い出してしまいます。特に黎明期のヨーヨーはみててドキドキするし、青春時代が蘇ります。
気がついたらたくさんヨーヨーを手にしてました。主に自分が持っていないもので、レア物でも持っているものは他の人に機会を譲りました。
厳密に言うとこのようなフリマ的な行為は日本では怒られるかもしれませんが、アメリカならではのおおらかさと雰囲気で世界大会というイベントの深夜の雰囲気を構成している一つの出来事でした。
クリスネフと写真。同じ人が作った同じサイズの固定軸スピントップを分けてもらったので当面の目標はクリスネフの完全コピー(2年後くらいには、、、)。道具が同じだから言い訳は聞かないはず。小さいサイズに比べて回転をつける楽しみと技のやりやすさが段違いです。適正サイズがコレでわかったので、レプリカを日本でも作ることが出来そうです。
異種格闘技戦。コマの人たちの深夜の思考能力が落ちてきてから延々と続く遊びはバトルトップです。ぶつけて倒すよりは長回し競技ですが、これがまた楽しい。自分の作ったコマやでかいコマ、いろんなコマで戦わせます。今年は日本のコマも参戦してましたが長回しは圧倒的に日本の独楽が有利で勝ち続けていました。Japan is No1!とか叫びながらみんなで遊んでました(深夜2時頃) 動画はこちら
極まってくると裏返しにして平らなところに乗せる競技に移り変わります。今年はヨーヨーファクトリーがスピントップ用のターゲットを配っていたのでそれを使います。縁に0.5mmくらいの段があるので、勢いつきすぎずに着陸させるとターゲットからはみ出ること無く回ります。独楽名人たちは当然のようにターゲットに載せていきます。フロリダで大会をしていた頃も参加しましたがほとんどのせられなかったターゲットにほぼ毎回乗せられるようになってて嬉しかったです。練習したらできるっていうアタリマエのことを実感しました。ヨーヨーは20年やると、努力に対しての達成感がだんだん感じにくくなっているので新しいことを始めると簡単に達成感や技術習得の楽しみを味わえるのでヨーヨー以外にも色々遊ぶと楽しいと思います(ヨーヨーが修行もしくは生業にしている人以外は)
三木さんもいつの間にか復活。投げ独楽は疲れるので座って遊べる独楽が楽しそうです。
50,60,70歳になっても独楽で遊ぶ気持ちは変わらないです
結局3日目は独楽プレイヤーにとっては決勝終了後なのでヨーヨープレイヤーにとっての最終日みたいな感覚でエンドレスにリラックスして遊んでました。
後半戦のつもりでまとめてましたが最終日行く前に結構な記事の量になったので今日はここまで。次回来週は独楽プレイヤーにとってのエピローグ、ヨーヨープレイヤーはクライマックス、ヨーヨー世界大会最終日!をお届けしたいと思います。