直径85.5mm、約119gの2024年現在、競技会向けこまとしては最大サイズのモデルです。
フリースタイルに適したこまを開発すべく、新規にデザインされた高性能投げこまです。大きな翼、大きな勝利(Big-win)にかけて大会で勝つためのこまを設計しました。
Jun選手おすすめのひも(4mmのパラコード)が付属します(紐を巻く際に、輪を軸にかけて鍔を使用しない(こぶに引っ掛けるのではない)パターンです)。鍔は標準では付属しませんので必要な方は別途お求めください。
チャンピオンエディションは、2023 World Spintop ContestにおけるJun選手の優勝を記念して作られたモデルです。
リム部分に刻印が施されています。
印刷範囲がギリギリのため、ロゴ位置が中心から少しずれてBigWingを囲む丸が欠けているなどの場合もあります。ある程度の版ズレは製品仕様とさせていただきます。
Flat Wing(175g) /Takumi Kakizakai Edition(クリア)について
世界大会の終わった夜、打ち上げでの何気ない会話から生まれた確信はないけど可能性を模索するモンスター亜種。
ステージ上でパフォーマンスした参加選手の中で、唯一ハヤブサ太刀のなかみくりぬかれていない試作品ソリッドの110gのコマを使っていたTakumi選手が重さがある方がゼロスタがやりやすい、と中身が詰まり切ったこまのメリットを発見していました。昭和のこま黄金期に愛媛を中心に流行っていた重量級の厚輪コマと平べったい真田紐を使ったちょんかけごまの動きも同じ理屈。またそもそもちょんかけごま自体回転数の低い状態で安定させるためにこまの重さを活かした回し方をしています。
投げこまとしての使いやすさや技を切り捨ててゼロスタ起点の新しいスタイルに特化したらこまの新しい可能性が見えるのでは?とその場で中身を削らないビックウイングの制作を提案。その場にいたJun選手にも快諾してもらいアナザーバージョンの制作が決まりました。
175gと超重量級なので上級者以外には扱えず危険なため自信がない人は購入や使用をしないでください。投げて回すこともできますがメーカーとしては推奨しません。
スピンギアはこまの性能の進化がさらにこま技のブレイクスルーをもたらすと信じてこの問題作を世に問いたいと思います。
硬い床の上ではどの軸でもすぐに曲がります。芝や絨毯の上で練習してください
※綱渡りや腰掛け、大車輪など一定レベル以上の技ができない人は取り扱いができず危険なため使用しないでください。直径の大きな金属の塊を投げるということを意識して割れるものがある周りでは絶対に使用せず、またできるだけ屋内ではなく屋外で周りに注意して投げてください。対象年齢12歳以上
プラスティック部分の本体を極限まで薄く、リムウエイトに重量をのせるというコンセプトで設計した結果、落下時にリムが外れる場合があります。かえしなどはないので手で簡単にはめることができます。また繰り返し着脱が続くと緩くなる場合がありますがその場合はセロテープを均等に挟んではめる、スーパーXなどの接着剤で取れにくくする(接着はできません)などの方法で工夫が必要です。
開発にあたり、こまのフリースタイラーとして色々なジャンルのフリースタイルバトルで戦っているJun選手に理想のこまについてヒアリングを行い、試作を行いました。2ヶ月以上にわたり使用してもらい改善点を盛り込み今回の発売となりました。試作品として2ヶ月以上コンクリートの上を含むハードな環境で使用してもらい耐久性が確認できたので少しの改良で製品化となりました。(メーカーとしてはコンクリートやアスファルトなど金属パーツに傷がつく環境での使用を推奨致しません。また傷がついた場合は紙やすりで出っぱった部分を必ず取り除いてください)
ツルと異なり、最大外周にステンレス製のリングを配置することで回転力が大幅アップしました。こまのフリースタイルとしても回転力が長くコンボができることがポイントとなります。異なるジャンルのフリースタイルカルチャーのなかでこまを武器に戦っているジーコ選手の場合特に、こまを何回も1演技中に投げることは時間のロスにつながるため、1回のスローで長く回りまた再加速しやすいこま、というのは必須条件でした。また舞台映えするサイズというのも大切なポイントです。
初速が遅くなるため、直径の小さいこまを振り抜くような感覚で投げるとすっぽ抜けて危険です。直径の大きなこまはゆっくりと紐が解けることを意識して投げることを覚えておいてください。
長すぎず、短すぎず、落としてもすぐ曲がらず、抜けも良く、引っかからない軸という無理な課題を解決するために考えられた軸
今回の新モデルのイノベーションの最たるものがこの”ドロップアクセル”です。水滴が滴るような形状をこまの根元に付けています。
ツノ軸を考案したJun選手と新しい軸の形状について考えていく中で、ツノ軸の出っ張りがあることがメリットにもなってデメリットにもなる場合があるという問題がありました。それをどう解決するかという中で、ツノ軸は先端部分に引っ掛かりがあるけれども多くの技で実は”根っこ”の部分しか使っておらず、重要なのはこまの本体から10mmの間の形状なのではということに気が付きその場で試作して試したところ有効性を実感しました。
軸全長は68mm
ちょんかけこまの軸周りのデザインにインスパイアされた根っこの部分で安定感あるプレイと、再加速の時に抜き取りたい場合の滑りの良さ(引っかかりのなさ)を両立しています。またツルの時の軸が長すぎて、でも通常のツノ軸だと短いということで中間の長さに調整。こまの直径に対してバランスの取れた長さとなりました。
いままでベアリングはツバメやヒバリにも搭載可能でしたが”改造”の範疇でした。今回ステンレス軸にしたことでベアリング周りの段差をつけ、ベアリングを保持することができるようになりました。ベアリングが外れないようにするためにはペンチの根っこなどで軸のベアリングを保持したい中間部分に傷をつけて引っ掛ける形で止めることができます。(ちょうど良いベアリングを保持できるOリングは現在探しています)
コストの面から見送られていた軸のステンレス化もおこなっています。これは以前試作したステンレス軸のときに性能が証明されていました。ただ長い棒の削り出しは、ハヤブサの本体削り出しのコストと大差がないことから通常ラインナップでは見送られてきました。今回、極独楽シリーズということで性能に妥協しないということでステンレス軸の採用を決定。
これにより耐久性と、プレイフィーリングが大幅に向上しています。従来のツノ軸は鉄にメッキ加工をしたものだったので、地面に落下してメッキが剥がれると手の上でのざらつきなどがありました。ドロップアクセルはステンレス製のため傷が入っても紙やすりで均せば使用感を損なうことなく使用できます。
現時点では公式オプションとしては存在していませんが、本体にキャップが引っかかる溝があるため、サークルカッターで67mmにプラ板を切り抜くとキャップをつけることができます。従来通り鍔も装着できるので好みで使い分けてみてください。
今回Big Wingを設計するにあたって、近年のコマカルチャーのインフレに対応すべく、角軸考案者として、軸の再設計に取り組みました。僕自身が世界大会で信頼して使えることを前提に、今回ドロップアクセルが完成しました。
他にも、かなり無茶な要望を聞いていただきました。そのあたりは製品紹介の方で読んでいただければ!
Big Wingを受け取った当時、「ここまで高いクオリティのコマを受け取ったからには、もっと技術を磨かないとな」と、ある種プレッシャーに近いものを感じたことを覚えています。
Big Wingを使い始めてから、これまでのモデルでは成功しなかったトリックが成功するようになり、長年実践で使えなかった技も使えるようになりました。
間違いなく、使用したプレイヤーのレベルを一段上げてくれるコマです。
ぜひともよろしくお願い致します!
今回、ツルとBigWingで購入を迷われている方へ
ツルは内側に金属輪が入っているので剥き出しのBigWingに比べるとやや安全です。また前作のツルを気に入っている人にはお勧めできます。BigWingはいままでのこまにない攻めた設計により強い回転力がありますがしっかり投げれないと回転がつきにくく、使いこなしにくいかもしれません。中級者からおすすめできるのがツル、大会に参加していくようなレベルの人に使いこなしてもらいたいのがBigWingとなります。目安として参考にしてみてください。
どちらのこまも、空中手乗せ(燕返し)ができれば性能を体験していただくことは可能です。独楽技術に自信がなくても、レベルアップのきっかけになるかもしれないので覚悟を持って購入していただければ!
大きいこまはゆっくりなげる、を意識してみてください。
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注意
投げる際、小さなコマと同じ感覚で振り抜くと紐が解ける前にこまが飛んでいき非常に危険です。ツル以上に初動は遅いのでゆっくり投げて紐が解けるのを確認してから引き戻すようにしてください。慣れてきてからより強く回す方法について模索をしてください。
また金属パーツが剥き出しになっています。室内では使わず、屋外でも周りに注意をして人に当たる可能性がある場所では使用しないでください。