ミニチュアベアリング専用ドライ被膜剤

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PARTS-OIL-DRYCOAT
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説明

2024年9月生産を再開しました。在庫が切れても数日で再生産を行うので何卒宜しくお願い致します。

スピンギアのお客様かんとく(ニックネームです)さんから紹介いただいたミニチュアベアリング専用ドライ被膜剤ドライですが実際に試してみると回りの渋いベアリング、精度の高くないベアリングの回転フィーリング改善にすさまじい効果を発揮。実際のスリープ時間も向上する優れたものでした。

高精度のベアリングに対しても体感できる効果は多少薄くなりますがベアリング保護効果を発揮。
ベアリング購入時の基礎メンテナンスとして行うと良い状態がより長く持続します。

かんとくさん独自の研究を重ね、カーボン素材の安定感をさらに高めた新バージョンで販売を再開することとなりました。
今回の再販にあたり、液漏れしにくく、液量調整がしやすい新タイプのボトルへ変更しています。
ヨーヨーメンテナンスに新たなブームを巻き起こしたドライ被膜剤をぜひ一度お試しください。

ご利用方法は決して難しい物ではありませんが説明をよく読んでからトライしていただければと思います。
また、高濃度のアルコールやナノマテリアルを使用していますので、小さなお子様だけでご利用頂くことは避けて頂ければと思います。


 撹拌球入り スポイトボトル 5mL容器(5ml基準線以上になるように入っています)
 速乾性アルコールベースドライ被膜
 マイクロ・ナノオーダーの各種被膜成分を配合
 回しながら乾燥する事で強固なドライ被膜を形成
 乾燥時間は無水IPA相当


《処理方法》
・簡易な処理方法 ベアリングのシールドを外さないでも処理できます。
 液を半滴から1滴ベアリングに挿したら指でゆっくり回して馴染ませ、
 ヨーヨーにつけて数分間振り続ける。

・推奨される処理方法  
 手順1:※ベアリングは左右のシールド板を外しての処理をオススメします。
  ベアリングを脱脂洗浄する。
  ボトルを良く振ってからノズルの先をベアリングの隙間に触れるようにして
  半滴~2滴ほどをベアリング内部に挿す。
  指でベアリングを半回転、逆に半回転させるなどしてボールや保持器に馴染ませる。
  ティッシュなどをかぶせて振ったり、トントンと軽くスタンピングするようにして余分な液を落とす。
振ったり、トントンと軽くスタンピングするようにして余分な液を落とす。
→各液の手順2へ

 手順2:箸やベアリングリムーバーなどにベアリングをセットし、指で弾いて回す。
  アルコール分が揮発し、回転が軽くなるまで数分間回し続ける。

 *新品から被膜処理することで初期馴染みを安全に短期間で済ますことが出来ます。

 *回転の軽さを追求する場合には完全乾燥後、数分間振ってから軽く脱脂し、
  被膜にならなかった成分を除去してください。(呉工業のブレークリーン推奨)

 *どちらの被膜も再脱脂、再処理を繰り返すことでより効果が出てきます。
 
 *乾燥後はオイルなどと組み合わせる事もできます。

成分の安全性と使用上の注意

 アルコールは皮膚などの消毒にも使われているものです。
 被膜成分にも基本的に有害な物質は使われていませんが、炭素(炭、煤、インクに使われるカーボンブラックなど)
 一つをとってもマイクロマテリアル・ナノマテリアルの状態においては安全性・有害性ともに確立されているとは
 言い切れません。

 したがって、 「ヒトに対する有害性が明らかでない化学物質」として扱う事が妥当であるとの観点から、
  *なるべく直接触れることは避け、手などについた場合はよく洗い流す。
  *溶液が染み込んだティッシュなどは都度、廃棄し乾燥後の被膜成分には直接触れないようする。
 としてください。
 また、衣服につくと染色して落ちないので注意してください。


ヨーヨー専用ドライ被膜開発秘話
初めまして。かんとくと申します。
ドライ被膜について解説させていただきます。

「ドライ被膜(皮膜)」という言葉はツイッター上からヨーヨー業界に広まった言葉ですが
これ、私が文字数節約の為に勝手に言い始めた表現で、技術的には
ドライコート、ドライフィルムコーティング、ドライ潤滑、乾燥被膜、乾性潤滑被膜
などと表記されます。
検索するときはドライ潤滑が一番情報が多いかも知れません。
この被膜はノンオイル、バインダーレス、組んだ状態のベアリングに直接常温で加工という
かなり特殊な物だと言うことが分かると思います。
開発過程を振り返ると、丁度アングラムが発表された頃にドライ被膜を含む金属表面の改質処理を試していて、
発売初日に購入したアングラムのベアリングにドライ被膜処理したのを覚えています。
その被膜は非常に良い結果が出て回転力、静音性ともに評価されましたが
作業性、有毒性、価格の全てに非常に難があり、
誰にも紹介する事が出来ず、自分でもこの一回しか処理できませんでした。
その後、主に工業用でいくつか良い被膜を見つけたものの、販売単位がドラム缶だったり、有毒だったりで
最適なものが見つからず、自分で作ろうにも個人では最先端のマテリアルや求めるグレードの
固体潤滑剤や溶剤、分散剤がなかなか手に入らない状況が続きました。
そこでドライ被膜の開発は諦め、妥協して市販のドライ被膜剤を脱磁処理と共に紹介する事にしました。
これが意外と反響を呼び、ネットの上に動画がいくつも上がることになりました。
これがブレイクスルーのきっかけとなりました。

その後、大会のフリーやドライ被膜の動画へのリンクをメールに貼る様にした所、研究者やラボの方から
「うちの技術を使えるのではないか?」と急に好意的な連絡が来る様になりました!

そこからはトントン拍子でそれまでは全くアクセスできなかった情報や素材が集まる様になり、
200種類を優に超える試作品が生み出され、その中から十数種類の被膜が候補に残り、
2014年の10月にはテスターさんを募って本格的に仕様を詰めるところまできました。

30名近くのテスターさんから多くのフィードバックをもらい仕様がかたまり、
11月にはTAKAさんからスピンギアで取扱って貰えるとのお話を頂き、さぁこれで製品化!
との所で、その道では有名な研究者さんからこれまた非常に魅力的な提案を頂くことができました。
更にその方の人脈で以前はとりつく島もなかった企業のラボが見事に協力してくれる事になり
その結果、一切妥協のない設計が実現することになったのです!


市販の製品にはまだ使われていない最先端の技術を提供してもらっています。
最先端で実用化前の技術だけでなく、技術的にも利害関係からも一つの製品には同居できないはずの技術と成分が上手いこと詰め込まれています。

どれも私個人の力では手の届かなかった物ばかりです。

そしてすべての成分を公開出来ます!
なぜなら成分だけ分かってもその先の技術は真似できないものばかりだから。
水、アルコール類、炭素(グラファイト、カーボン)、モリブデン化合物、タングステン化合物。
これだけです。なんともあり得ないことに、一切のバインダーや界面活性剤は含まれていません!
アルコール以外は全て通常の手段では手に入らない物ばかりです。

ある意味、日本の持つ技術力の集大成ともいえるドライ被膜、是非一度おためし下さい。

「かんとく」プロフィール

子供に買ったスピンフェニックスでヨーヨーに出会い、
その戻りが悪かったお陰でメンテに目覚め、
子供置き去りでモッズにハマる四児のパパ。
すぐにヨーヨーを買うもののあまり振らない(振れない)