片手2個まわし
こまを2つ持ちまわし、地面で5秒以上まわす。
持ち方さえマスターしてしまえば、おもったよりも難しくない技。こまの向きを揃えることと、水平に地面回しができない人は1つのこまで水平に地面で回せるようにするためには何が必要かを理解、体得してから2つ回しにチャレンジしよう。
地面回しをしたときにこまが斜めに回るようだと2つで投げたときに地面にこまが回ってうまく回らないよ。
紐をきちんと巻いて、紐がきちんと解ければこまは案外簡単にどんな回し方でも回せることに気がつけるはず。
おすすめこま:ツバメ、ヒバリ
スタンダップ
別名:最差運動制御、手の上でこまをまわし、斜めに倒しみそすり運動をさせる。斜めで傾いたまままわっているこまを立たせる。
コツ:逆の”の”の字を水平に書く
こま技の中でも習得が難しくまたそれ以上に説明が難しい技。こまの達人になるためには必ず理解して体得しておかないといけない技。この技が完全にマスターできていれば達人の入り口に立ったといえるでしょう。
右巻き(時計回り、右手の外投げ)の場合はこまの先端が自分の方向に向いた時に、手の高さを変えずに水平方向に逆時計回りに手を動かすとこまが立ち上がります。こまが垂直に立っている状態で手を回すとこまが倒れていく向きがあるので、それを理解すると倒すのも、起こすのも自由自在になります。
こまが倒れている方向に手を動かすのではなく、軸先が指す方向に手を動かすとこまは起き上がろうとします。真っ直ぐに引くのではなく、こまが頭を振りながら回るのでその動きを追いかけながらこまが倒れている方向と逆に手を動かすと結果、”の”の字を描く形になっています。
おすすめこま:ツバメ、ヒバリ、ハヤブサ
リフティング
こまを投げてダイレクトに足で跳ね上げてキャッチ。掌の上で5秒以上回す
足に直接乗せるのがポイント。手で受けて、足に落としてはだめ。つばめ返しの軌道をふんわりさせること、自分の左側にこまを投げて体の前を通り過ぎる方向に飛んで来るのではなく、体を半身にして前に投げて後ろ方向に余裕がある状態で足を合わせられるようにしていきましょう。こまを体の正面で受け止めるイメージです。ひばり返しのコツと少し似てます。ももでなくても足を使えばどこでも大丈夫。またこの技に限り、足のあと、お手玉をしても最後に5秒以上回ればOK。
おすすめこま:ツバメ~重さがあって軸が痛くないので
つなわたり
ひもの上をこまを滑らせ(走らせ)、手から手に移せばOK
回転方向で滑らせる方向(右ききの場合は右手から左手へ)と軸の回転で走らせる方向(右利きの場合は左手から右手へ)があります。旧段位認定ではつなすべりとつなわたりとして区別してきましたが、新段位認定では区別がなくなりました。どちらでもよいので手から手に移動させてください。
詳細な解説
こまが垂直な状態では紐の上を走らないので少し傾けます。掌の上で傾けられる人はよいですが、まだ難しいので最初からこまを斜めに投げてその斜めを利用して紐に乗せても良いです。こまの歳差運動に合わせて時計と逆回りに手と体を回していくことも大切です。動画はこまの達人たちなのでカメラ方向正面で技を繰り広げていますが、回転力が十分にない状態で練習しているとこまはすぐに向きを変えていきます。達人たちの動きも上半身を少し捻っていることに注目してください。体の向きを変えずに技をしようとするとこまが起きたり倒れたりして紐から落ちます。最初のうちは両手を開いて、ダンスを踊るようなつもりで上半身の向きを変えていってください。つなを張る場所は親指と人差し指の間で紐を挟んでピンと張ったり緩めたりするとよいでしょう。
おすすめこま:ハヤブサ、ハヤブサ太刀などの角軸機種
ひものせ
別名:水車回し。こまを垂直に回して紐で受けます
厳密に垂直に回すと受け取りにくいので時計で言う1時の方向(約15°から30°傾けて)を意識してこまを投げると紐が乗りやすいです。紐で受けたあとは歳差運動でこまが逆時計回りに動くのでそれに合わせて動いて紐がねじれすぎないようにしましょう。その場に止まっていると紐がねじれてこまがすぐ落ちてしまいます。
早い勢いで投げると早い勢いで引き上げないといけないのでコントロールがシビアで失敗すると天井にあたったり、また転がるとものすごい勢いで飛んでいきます。見本動画の二人は達人なのでものすごくシャープに振り抜けていますが最初から同じ動きをしようとするとたいていこまが飛んでいきます。水平方向の失敗よりもコントロールができてないので危険なことが多いです。
こままわしをする上でこまを”投げる”感覚で扱っているとひものせもものすごく鋭く投げて振り上げようとしてしまいますが、鯉の滝登りのような回転力が必要な技ではない場合、特に練習段階でなれていない場合は縦投げを強く投げると失敗して転がっていったときに周りのものを傷つけてしまうので、こまは投げるものではなく、”ひもをほどいて”回転を与えるもの、という意識に切り替えてこまを落としていくような感じで離すとうまくいきます。
練習の時、落としたらこまが前に転がるので壁の方を向いて練習したり、転がった先でこまが止まるように意識して練習するとはかどります。
おすすめこま:ツル(長軸バージョン)ーまとが大きく拾いやすいです。直径の大きな独楽は始動が遅いのでこまを落とすような感じでひもを”解いていく”とやりやすいです。
Pingback: 日本こままわし協会段位認定表(2018年改正) – こままわし講座